カッチには伝統工芸に関する様々なNGOがありますが、遠方に拠点を構える団体も少なくなく、今回は滞在期間も限られているため、以前のようにゆっくり訪れることは難しそうで。
制作の合間を縫って3つの場所に伺いました。
①中心となる街ブージから比較的アクセスが良く、主にカッチの手刺繍を扱う”Shrujan”(シュルジャン)
②ブージ市内にオフィスを構える、カッチの手刺繍やキルトを扱う”Qasab”(カサブ)
③2020年4月にオープンし、カッチの多数のクラフト系団体の製品を一同に見ることができる”Kutch Craft Collective”(カッチクラフトコレクティブ)、略してKCC
①シュルジャンはメインの施設がブジョディにあり、ブージの中心地からリキシャで20分くらいです。1番大きなショップもこちらにあります。
私が今回訪れたのは、そちらでは無く、アジュラクプールにあるシュルジャン運営の施設 “Living and leaning Design Center” 通称 “LLDC”
カッチの様々な手刺繍が列挙された大型展示室や、3〜4ヶ月毎ごとに展示内容が変わる企画展示室、ショップ、カフェ、オフィスなどが入ります。楽園のように花が咲いている広大な庭を歩くだけでも幸せな気持ちに。
大型展示室は何度訪れても飽きませんが、内部は撮影禁止のため、ペンとメモ必須です。
企画展ではERROLL NEISON PIESSさんの組紐の個展が開催されていました。
よくその名を聞くインドの有名美大 National Institute of design (NID)の教授をされていたようです。
この写真では伝わらないかもしれませんが、こちらの作品の色彩がとても美しかった。
本当写真では伝わらない、、、
どっぷり展示を楽しんだ後はカフェでランチ。ここの職員さんのお昼休憩時間に合わせて、12:30頃から一般客にも提供が始まります。150ルピー。
今回の滞在では工房の職人さんにお昼を恵んでもらっていますが、2019年の滞在では毎日ここに通ってました。美味しくて栄養価も◎
軽い食事やドリンクもあります。
【LLDC, Living and Leaning Design Center】
705, Bhuj – Bhachau Hwy, Ajrakhpur, Gujarat 370105
②Qasab
ブージ市内にオフィスを構えるカサブ。カッチの手刺繍やキルトなどを扱っています。商品はブージ屈指の宿泊施設ホテルプリンスでも購入可能です。
今回はタペストリー購入のためオフィスに伺いました。2018年にカッチの職人さん達が東京でトークイベントをされた際にご紹介されていた、様々なコミュニティの手刺繍が1つのタペストリーにまとめられたアートピース。買ってきて〜と彼にお使いを頼まれまして。
それぞれのコミュニティの手刺繍が1ピースずつ入っていると思っていましたが、タペストリーの大きさによってはそうでは無く、例えば9つの刺繍が入ったタペストリーは3つの民族刺繍が3ピースずつ並べられていたり。
というか本当刺繍が美しいな、、、。
ピース内容について勘違いしていました、とプニートさんと雑談していたら、9つのコミュニティの刺繍を各1ピースずつで作っていただけることに。良いんですか、、、ありがとうございます、、、calicoのふみさんが事前に伝えてくれていたからかな、、、。
「本来はタペストリーごとに刺繍糸の色数を制限しているから1枚の絵として統一感があるけど、今回はオフィス内にあるピースをかき集めて9枚揃えるから雰囲気は変わるかも」とご丁寧に説明してくださるプニートさん。確かに完成品の色バランスはパキッとしていて大変綺麗です。
シルクのベース色とコットンの裏地を選び、ピースの並び順を決めます。各模様の意味を教えてもらったり、コロナ禍のことなどをお話ししました。
それから1週間後、受け取りのためオフィス再来。
最高のお土産すぎる。家では絶対共有スペースに飾ってもらおう。
③ Kutch Craft Collective
2020年4月にオープンしたカッチの複数のクラフト系団体の商品を販売しているカッチクラフトコレクティブ。現地の方からはKCCと呼ばれています。
ちょうどコロナ禍にオープンされたため、今回初めて訪れることが出来ました。
既に触れたシュルジャン、カサブを始め、スムラサールにあるカーララクシャ、ククマにあるカミール、VRDIなど、本来ならば半日〜1日かけて現地まで訪れないと見られなかった商品が、まさか全部ブージで見られるなんて。
商品の種類も豊富でお買い物がとても楽しい、、、!
自分と友人へのお土産等、色々購入しました。
初めてカッチを訪れる方は、ここで気になった団体や製品があれば、そこから実際に現地まで足を運んでみるのも良いかもしれませんね。
お買い物には最適な場所ですが、やはり現地まで行かないと分からないことが沢山あると思うので、本当はそれぞれ毎回訪れたい気持ちはあるんですが、、、遠いんですよね、、、笑
【Kutch craft Collective】
Jubeli Ground Road, opp. Santoshi Mata Temple, Bhuj, Gujarat 370001