カッチに来て、1ヶ月が過ぎました。記録のためにも、色々書き綴っておきます。
まずは健康面。いつもカッチに来ると一度は体調を崩して病院に行くのですが、今年はまだ持ち堪えています。これまでの経験から、だいたい喉から不調が始まると分かってきたので、のど飴に加えて、のどぬーるスプレーを持参したり、少しでも異変を感じたらマスクをして寝たり、小さな対策を続けています。なかなか体力勝負の毎日ですが、引き続き無理せず過ごしていければと思います。
工房での制作初日は、どうしてこんな大変な思いまでしてインドで制作をしているんだろうと頭をよぎることもありましたが、数日も経てば違和感は消え、すぐに日常になりました。自転車通勤で筋肉痛になったのも最初の二日間だけで、今は風景を楽しみながら工房へ向かっています。たとえ疑問が沸いたとしても、自分で決めて来ているので、もちろんやりきります。
この1ヶ月で、新しいことへの投資や設備の見直しを考える機会が何度かありました。スフィヤンからは、京都の田中直染料店さんでのイベントについて尋ねられたり、来年のことを自然と考える時間も増えています。来年こそは、また海外でワークショップを実施したいな。バンダニのワークショップも出来るようになるかもしれない。そんな小さな未来のイメージが、制作の合間にふっと浮かび上がります。
日本では出会えない種類の人に、とても自然に出会えてしまうのも、カッチで過ごす面白さのひとつです。雲の上の存在のような方々とも、普通に会話ができてしまう。
また、スフィヤンの工房と SIDRcraft、Shrujan を行き来しながらの生活は、頭をリセットしつつ、アイデアを紡ぐような心地の良い感覚があります。ブロックプリントとはまた違う視点や刺激を受けられるのがありがたい。
この5年、10年で、制作や仕事の仕方、生き方においても、私の中で少なくない変化があったと思います。その中で、アイデアや作品はつまらなくなっていないだろうかと考えることもあります。
ただ、作品が形になって世に出る頃には、そんな思いからも少し離れた存在になっているのでしょう。こちらの制作では、ひとつひとつの作品に自問自答を繰り返し過ぎず、とにかくアウトプットをやめずにいたい。手を動かしている限り、きっと次の風景が見えてくるはず。
カッチに来る回数が増えるにつれ、驚きや刺激は初期より落ち着いてきました。感情が穏やかであることは悪いことではなく、制作に集中できる幸せもあります。
とはいえ、やっぱりインプットも大切なので、思い立って、とても久々にインド旅に出ることにしました。期間は短いけれど、新しい景色を見にいくぞ。
残り2ヶ月も、淡々と手を動かして、たまに爆発しつつ、充実しますように。
