先週の金曜日、日帰りでニローナに行ってきました。今滞在で初めての、ちょっとした遠出です。

1番の目的は、ローガンアートのデモンストレーションを動画に収めること。日本でカッチのテキスタイルを紹介する際、ローガンアートの素材が少なかったため、アーティストの方にインスタのDMで事前にご説明し、アポを取ってから伺いました。


向かった先は、ペルシャに起源を持つ古代のテキスタイル『ローガンアート』の制作で有名なアブドゥル ガフール家の工房。ローガンアートは、約400年前にカッチのニローナ村に伝わったとされる技法で、ひまし油と顔料を混ぜた絵の具を、上から垂らすように、フリーハンドで描かれます。


1950年以降、機械織が入ってきた流れで、1985年頃には7世代続いたガフール家にも仕事が無くなり、ローガンアート自体が消滅しかけた歴史がありますが、コミュニティ外への市場開拓や、地元の装飾品から国際的な芸術作品への昇華を経て、伝統を存続させました。今も世界中の人がこの工房を訪れています。モディさんが諸外国への贈答品として扱っていることでも有名な工房です。


スフィヤンや SDIR craftとも交流のある家系のため、色々とスムーズに事が進み、インスタもコラボして良いよって言ってもらえて、初めてコラボ投稿なるものをやってみたり。


作品や、その背景も勿論凄いのですが、値段設定や、SNSの運営等、学ぶことが沢山ある滞在。


お次に、ニローナ村の ”Copper Bell Art” へ。工房に近づいた時点で様々なベルの音が聞こえていましたが、いざ足を踏み入れると、まるで別世界。ご家族の暖かい接客も相まって、一瞬で幸せな気持ちになりました。


一目惚れした星のベルは、揺らしてみると澄んだ高音が響き渡り、ホクホクでお持ち帰り。


もうちょっと歩いた先、村の奥の方で制作されている民家一体の工房 ”lacquer art” にも。


沢山買い物して、吸収して、良い休日でした◯