先週の4月8日に無事インドより帰国しました。滋賀の自宅がシーンとしていて、あの喧騒が恋しくなっています。日々当たり前のように聞いていた職人さんの大声や、雀の鳴き声、クラクションの音が懐かしいです。
渡印前は久々のインドに不安も抱えていましたが、いざ行ってしまえば直ぐに慣れました。めちゃくちゃ暑かったけど。
今回の滞在では多方面の方々にお世話になりました。
工房長のスフィヤンをはじめ職人の方々には感謝しかありません。工房では毎日お昼ご飯を恵んでいただきました。寝泊まりは現地の友人宅にお世話になり、ここでも毎日夕飯をいただき、もはや返す当てもない程の恩をもらいました。
様々な出会いや出来事があり、1ヶ月ちょっとの滞在だったとは思えません。(日本では引きこもって制作しているので余計にそう感じます。)改めてお世話になった方々に感謝。
振り返れば、出国前の準備から忙しない日々でした。コロナの影響で、渡航に関する新たな手続きやルール変更が大変面倒くさく、全部ブログのネタにしてやる!という気持ちで進めてきましたが、お陰様でここ最近のPVはコロナ関連の記事ばかり伸びています。乗り継ぎのドバイ空港で様々な人種を見て、ようやく日本を出たんだなと実感出来ました。
インディラガンディー国際空港に降り立つと、匂いでインドだ!となりますよね。よくインドに行かれる方ならきっと分かってもらえると思いますが、ストリートでは色々なモノの匂いが混ざって、100m歩くごとに匂いが変化してるみたいです。真冬の日本から来たので、彩度の高い花々が咲き誇っているのを見ただけでも新鮮な気持ちになりました。
工房のあるアジュラクプールに到着した日は、なにより子供たちの成長に驚愕。そしてスフィヤンからコロナ禍の悲惨な話を聞きました。とは言え既にそれを乗り越え、次のステージに向かっている状況だったので、ここでも時の経過を感じざるを得ません。
滞在中は、カッチの様々なNPOの職員さんや、テキスタイルを扱うショップの方などにもコロナ禍のお話を聞く機会がありました。同じテキスタイルでも、取り扱う分野(ブロックプリント、シルクスクリーン、絞り、織り、刺繍等)や、海外と国内のシェア、納品先の規模によって、コロナによる影響は雲泥の差があったようでしたが、そちらも第2波が特に凄かったという話で、今ではインド人観光客もカッチに戻ってきてますし、新しい施設や、工房のリニューアルなどもよく見かけました。きっと次に行く頃には更に進化しているカッチを見るのだろうと思います。
次回の渡印は9月頃。次はもう少しまとまった期間を過ごせればと。充実していたとはいえ、やはり制作するには1ヶ月ちょっとは短いと感じました。
引き続きスフィヤンの工房で制作するに加え、カッチのNPOのShrujan(シュルジャン)や、絞りや板締めなどを行うSIDR craft(シードルクラフト)でも働かせて頂く予定です。
帰国して4日目、まだ心が向こうに引っ張られている感じがします。しかし、コロナ前とは違い、今は日本でも草木染めのブロックプリントが出来ますし、そして様々な仕事が詰んでおりまして、いよいよ張り切って動かなければ。
渡印直前には何と奈良でスフィヤンとの合同展も開催される予定です。引き続き変化しながらコツコツ制作して参ります。