お察しの通り、インドでデング熱にかかりました!

発症してから今日で12日目、今はもう回復の傾向です。今日から工房に戻ってます。

インドでデング熱にかかったらどうすればいいのか、日本語環境で得られるネットの情報が少なかったので、デング熱発症から今に至るまで、現地の病院の治療法や、食事療法、気をつけることなど、学んだことを残しておこうと思います。誰かのお役に立てれば幸いです。

10月26日、いつもどおりアジュラクプールの工房でブロックプリントをしてました。

昼下がりから、だいぶ疲れがでてきて、夕方頃になると、なんで今日こんな疲れてるんだろう、、、って感じに。

工房を出て家に着いたのが18:30頃。ただの疲れにしては、おかしい、、、だるすぎる。

実はこの時すでに、もしかしたらデング熱かも?って頭をかすりました。というのも、工房内でデング熱患者が出てしまい、カッチで流行ってるからシオリも蚊に気をつけてね、と言われることが多くなってたんです。

ただ、ネットで調べてみると、デング熱の特徴は急な発熱から始まるらしく、熱っぽいわけでもないし、考えすぎかなと。

一応近所の友達の家に、状況を伝えにいってみます。

その日は、念のため友達の家に泊まることに。明日の様子を見て、病院に行くか決めようとなりました。

彼女曰く、デング熱は必ず腹痛を伴うはずだから、シオリはデング熱ではないよ、心配しなくて大丈夫、と。

必ず腹痛、、、?そんな情報あったっけ、、、?

と思いつつ、それでも、今の状況はデング熱の症状に当てはまってないし、ほんとにデング熱だったら、きっともっときついはず。

すぐ良くなるでしょ!

程度のだるさ。

だかしかし、恐怖は就寝時からでした。

全身筋肉痛のような痛みに襲われ始めます。

とくに背中が痛い!

頭も痛い!

寝れない!

これはやばい。

友達に痛み止めをもらって、やりすごします。

この時、気をつけなきゃいけないのが、万が一、デング熱だった場合のことを踏まえて、アセチルサリチル酸(アスピリン)、イブプロフェン、ロキソプロフェン(ロキソニン)入った薬は飲まないこと!

デング熱にかかると、血小板量が減少します。上記の薬を飲むとさらに減少させてしまうので、危険です。

日本から持参した鎮痛剤はバファリンとロキソニンだったのでどちらも服用せず、パラセタモールという鎮痛剤をもらいました。

その日は何とか眠りについて、翌日、全身が痛いまま病院へ。

友達に連れていってもらったので、全て任せっきり。

流れるままに採血やら診断やらを済ませ、倒れるようにベットへ。

1時間くらい寝てたのかな?

起こしてくれた友達の第一声が

” Shiori, you have a dengue”

まじ?

高熱も腹痛もないのに、デングか。

こんな感じなのか。

ここで、この地方の病院の、なんともめんどくさい制度を知ることに。

まず、全ての患者は、絶対に付き添いの方が必要!

というのも、点滴や薬、食事、その他諸々必要なものは、全て付き添いの人、主に家族が病院の外に出て購入して病室まで持って来なければいけません。

お金を払ったからって、病院側が点滴や適切な食事を用意してくれる訳じゃないんです。

採血の結果によって必要な点滴の種類が提示され、その診断書を持って付き添いの人が病院の外にある処方箋まで買いに行って、ようやくナースが点滴をセットしてくれるんです。

めんどくさ!

友達が諸々買ってきてくれて早速点滴開始です。

点滴針の注射成功率の低さ、はんぱない。

めちゃ失敗するじゃん!

めちゃよそ見して喋りながら射すじゃん!

7日間病院通って、唯一撮った写真がこれ。

きつかった、、、。

ちなみにこれ、基本的に昼夜ずっと射しっぱなしです。使ってるうちに、ずれたり、腫れたりして、痛くなります。

申告しない限り、そのままなので、痛いときはちゃんと申告して、違う場所に新しく射してもらいましょう!

このままシャワー入ってもノープロブレムだからね、と言われましたが、めちゃプロブレムでした。

留めてるテープに、耐水性がなく、濡れると剥がれます。

それに伴い、中の針もずれます。

それに伴い、普通に痛いですプロブレムです。

ビニール袋でカバーするなどして、なるべく水に濡れないように気をつけてください。

点滴を横目に、今後どうするかの話し合い。

私には、How are you? しか聞いてこないドクターは、なにやら付き添いの友達に、私を入院させることを猛烈に勧めている。

ただここでも、入院には一晩中誰かが付き添わなきゃいけないという謎ルール。

外人がインドの病院に行くと、まずお医者さんが英語を喋れず追い返されたり、付き添いがいないから追い返されたりと、いろんな記事を読んだあとだったので、ファーストステップが問題なく超えられただけで、とてもラッキーだったと思うんです。

友達には小さなお子さんがいて、他にも仕事があるのに、昼も夜も、しかも何日かかるか分からない中、ずっと付き添う、って、まず無理。

それが通らないと入院できないとか、、、

独り身はどうしてるの、、、

インドで重症のデング熱にかかって、付き添い問題で入院拒否された日本人の記事を読んだんですが、その方は日本大使館に連絡をして、通訳兼付き添いのインド人を派遣してもらって、事なきを得たようです。

結局、私は入院はせず、毎日通院という方法をとりましたが、できれば入院がベターだったので、一応大使館に連絡しました。

弱ってる非常時に日本語で対応してくれるのは、本当にありがたかったです、、、。

この日から、朝病院にきて、一日中点滴打って、夜帰るという生活が1週間続くんですが、なんともファンタジーな生活でした。

基本的な療法は、点滴と、めっちゃ甘めのフルーツジュースをひたすら飲む。

ひたすら。

ひたすらです。

ナースも、友達も、お見舞いに来た人も、口を揃えて、ジュースを飲めと言ってきます。

これが一番きつかったかもしれません。

めっちゃ甘いジュース > もしくは水、を一日中。

身体の中の水分を循環させて、沢山外に出すことが大事なんだそうで、毎日毎日、シオリはジュースを飲む量が少なすぎるから、良くならないんだと言われ続けました。

ジュースを飲まないから、血小板量があがらないと。

みんな言うから、きっと本当のことなんだろうけど、気分的には不健康極まりない。

頭と体が痛い上、お腹が常にタプタプで気持ち悪い。

ジュースはジュースでも、コカコーラなど炭酸系はダメで、パパイヤジュース、ザクロジュースが血小板量回復に特に良く、ついでオレンジジュースなどのフルーツジュース全般が可だそうです。

生じゃなくても、パッケージに入ってるので大丈夫です。

循環なら、それこそポカリや、インド版ポカリのエレクトラルじゃ駄目なのかと聞いたら、そーゆーのはデング熱には有効じゃないと言われました。

でも、ポカリ絶対循環に良いからと言い張って、飲んでました。実際良かったと思います。(超個人的感想)

砂糖が沢山入った水分を摂ることが大事なんだそうで、食事もスープがメインになりました。

まったく食欲がなく、何を食べてもなんだか変な味がする状態で、皿に盛られた液をひたすら口に運ぶ。

お腹タプタプの状態で、スープとジュースとバターミルク。

これを毎日。きつかった、、、。

そして、これを作ってくれる友達に感謝もできない精神状態でした。いくら病人とはいえ、他人の外人にここまでしてくれて、本当に優しい人たちに恵まれてました。

事前にネットで見た、デング熱にかかった場合の対処法を超アバウトに書くと、とにかく休む、水分を取る、発症から3〜4日で発疹などが出て、そこから熱が下がり回復していって、10日間くらい寝てたらだいたい良くなる。

2回目だとまれに重症化するけど、自宅療法で大丈夫なことが多い。

そのような記事が多く、とにかく安静に、という印象でした。

なので、水分沢山とって、一日中点滴打って、ひたすら寝てる今の生活なら、すぐ良くなるだろうと思ってたんですが、、、。

一向に回復の症状が出ないので、私も周りも、少し焦っていたと思います。

ようやく血小板量の値が上がったのは8日目でした。

ジュースを飲まないからだと言われ続けました。

めちゃ飲んでるし、、、

今回色々調べてて思ったのが、そもそも、日本でデング熱にかかる機会が、他のアジア諸国と比べて格段に低いせいなのか、デング熱にかかった時の対処法の日本語情報が、まじで少ないなと。

日本語で、デング熱にかかった時の食事を調べてましたが、あまりヒットせず、大雑把にまとめると、ほとんどが水分補給と安静が大事だという内容でした。

でも、英語で調べてみると、デング熱にかかった時に摂るべき、摂るべきではない食材などが沢山出てきます。

友達も、英語で色々調べては、教えてくれました。

一例を載せると、

加熱調理した緑黄色野菜、フルーツ、特にパパイヤ、ザクロ、柑橘系、ココナッツジュース&ココナッツ果実部分、米などが良く、

逆に、肉魚類、油全般、パン等小麦粉系、生野菜、スパイス類などは良くないそうです。

英語の記事では、乳製品(ミルク、ヨーグルト、チーズなど)もデング熱発症時のリカバリーに良しとありましたが、日本語の記事で、白血球低下時に、発酵食品やドライフルーツなど菌が多い食材は避けるべきとあったので、そこらへんはグレーですかね。

卵については、ネットの情報だと良しとありましたが、看護師に食べない方が良いと言われました。特に黄身は避けてねと。なので一応避けました。

こうやって見ると、インドのレストランで、デング熱療養的に良い食事を摂るのってかなり難しい。

どこに行っても、油とスパイス類が沢山入ったカレー、飲み物はチャイ。

看護師さんに、3週間は外で食べないでねと言われました。

キッチンなしの宿に滞在してる旅人とか、ほんとどうすればいいのか、、、。

今回、幸運にも、友達が全ての面倒を見てくれて、今順調に回復してます。

完全に1人だったら、どうなっていただろうと思うと恐ろしいです。

もしこれを読んでて、非常事態にいる方!

周りに頼れるインド人、外人、もちろん日本人がいたら、迷わず頼ってください。

1人でなんとかするのは難しいです。

特に、病院は誰かに頼らないと、診察すらままならないかと(都市だとまた違うのかな?)

そういうシステムなので、もうしょうがない。

迷わず、周りにの人に頼ってください!

ちなみに、現時点でデング熱に対する予防接種などはなく、対策としては、蚊に刺されないようにする!これのみ!!

野外での肌の露出は極力避けて、インドで買える蚊除けクリーム等を使用してください。

このオドモスクリームがよく効くらしく、実際、これつけはじめてから、まだ一度も刺されていません。

逆に、レモングラスが配合された蚊よけスプレーなどは、あまり効いてないように思います。

日本から持ってきた蚊除け対策の諸々も、いまいち。

やはり、インドの蚊にはインドの蚊よけが効くようです。

屋内では、コンセントタイプの蚊よけスプレーが良く効きます。

どちらも、薬局やスーパーで簡単に手に入りますので、ぜひ万全の対策で過ごしてください。

それと、病院内、めっちゃ蚊おりました。

えらい飛んでました。

今、カッチ、デング熱大流行してて、病院内はデング熱患者で溢れています。

デング熱って2次感染が大変危険らしく、え、じゃぁ病院内の蚊って、他のデング熱患者の血吸ってる可能性あるからそれに刺されたら、かなり危なくね、、、?

って友達に聞いたら、そうだね!って。

いや、そうだよね!絶対そうだよね!

万全の対策をして、自分の身は自分で守りましょう。

最後に!

こっちの人が、デング熱の時は、絶対にこれってヤツ。

はい、これ!

これね、パパイヤの葉のジュース。

ミキサーで砕いて、布で濾したやつ。

劇苦激渋、渋柿超えです!

とにかく、パパイヤの葉のジュースは血小板量向上に即効性があるらしく、現在進行形で毎日飲んでます。

必ず片手に水を用意してから飲もうね!

どこでも手に入る代物ではなさそうなので、現地の人にどこで買えるか聞いてみてください。

ってことで、今日から普通に制作して働いてます。

もとより詰みかけてた仕事はすっかり積み上がってマス☆

あ〜楽しい〜〜

作るって楽しい〜〜