ブージから出てるバスに揺られて東へ30分ほど、アジャラクプールについて紹介します。

 

 

アジャラクプールは比較的新しくできた村です。
もともとここの住民は別の村で暮らしていました。ですが大地震をきっかけに、更地だったこの場所へ引っ越して来て新たに村を作り上げたのです。

なので村と言っても、ぽん、ぽん、とまばらに家が建っている感じです。砂地にそれなので、わりと殺風景な印象。

 

ではなぜ移動したのか。それは、水のためです。
大地震が川の流れを変え、川の質を変えました。
そして、彼らにとって、川はとっても大切なものだったんです。

というのもこのアジャラクプールでは、アジャラックプリントという、世界でも3つの地域だけで作られる布を作っています。水の質というのは、染色の質を左右する極めて大切な資源。染物に適した水を求めて、この地へ村ごと引っ越してきたんだそうな。すごいな。

そんなアジャラクプールでは、ブロックプリントの工房が点在してます。

 

 

そもそも、アジャラックプリントとは。

簡単に説明しますと、まずインドだけではなく、広い地域で木版を使って布を染める、ブロックプリント手法なるものがあります。写真の男の子が持っているのが、そのブロックです。それを、判子のごとく押して色を加えていきます。重ねて押すことで、色にバリエーションを持たせます。

そのブロックプリント手法を用いて、ほぼ草木染め、かつイスラム圏の幾何学ちっくな左右対称模様で染め上げるのが、アジャラックブロックプリントです。その独特な模様には、4500年の歴史があると言われています。

もともと、インドとパキスタンが分裂する前、今の国境あたりでこの布が作られていました。分裂後も、インドでは2つの地域、パキスタンでは1箇所で、今も染め続けられています。

 

 

(この写真は、アジャラクプールではなく、自由が丘にある岩立フォークミュージアムにて撮影させて頂きました。館長の岩立広子さんは、カッチのテキスタイルを日本に広めた草分け的な存在のお方です。とってもかっこいいお方!)

アジャラクプールでは、最近になって、どでかい博物館ができました。

その名も、” The Living and Learning Design Center ” です。
カッチを代表する大手繊維企業のスルジャン( Surjan )が経営しています。

カッチ地方の布、特に刺繍に関しては、ここが一番見やすくてオススメです。展示空間も広く、内容も充実しています。什器やディスプレイ方法も凝っていて、流石スルジャン金かけてるな〜と。

インドはどこにいっても必ずゴミが落ちてますが、この博物館の敷地には一切落ちてません!!!とてもよく整備されています。入場料も展示内容からは信じられないくらい良心的です。

 

ちなみに、私は、このアジャラクプールで作られている布が1番かっこいいと思っています。様々な国、もちろん日本の布も、色々歩いて見て回ってきましたが、やはりここに戻ってきてしまいます。

武蔵美に編入する前、ここにある工房で染め物をしました。そして武蔵美を卒業した現在、またこの工房に戻ります。

 

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