最近立て続けに、日本人がカッチ県を訪れてくれました。有難いことに、遥々私に会いに来てくれて、カッチはおろかインド自体が初という。



1人は、序盤からがっつりカッチの布にはまってしまい、見るもの全てに何かしら感情が動いているように見えました。様々な工房で手紡ぎ手織りの布を買ってきては、テーラーに衣服をオーダー。仕上がりに満足しては、また布を買ってくるという、分かりみの深いループに突入。笑

アーメダバードにも同行して、インド随一のテキスタイル博物館であるキャリコミュージアムにも来館。私は恐らく6〜7回目?の訪問でしたが、相変わらず凄すぎて、見終わった頃にはぐったり。

カッチとアーメダバードを通して、様々な工房や、宗教施設、普段私が訪れている場所に連れ回しましたが、最後には、今までの旅行でインドが1番良かったかもと。良き思い出になったようで何より。



もう1人は、妹。

1人旅には慣れていて、休みが取れればアジアやヨーロッパを飛び回っているような子ですが、インドは初めて。渡航前、家族のグループラインが、インドの負の側面のニュースや、噂話で盛り上がりました。まあそうだよね。

私も少し心配していましたが、インド到着時から周りのインド人に助けられ助けられ、これでもかと助けられながら、無事カッチに到着。カッチ滞在中も、現地の人々の温かさに触れ続けたらしく、家族のグループラインで、インドが1番好きな国になったと報告してました。

一応工房を案内したりしましたが、もとより工芸には特に興味が無く、遺跡は全部同じに見えるという前報告をもらっていたので、カッチにまで来てやること無いんじゃないかと思っていました。そんな心配とは裏腹に、現地の方と直ぐに仲良くなって、色々連れて行ってもらったようで、楽しんでいました。来年も、またインドに来たい!と言っていた妹。

数日間のカッチ滞在を終えて、私と現地の友人に見送られながら、帰途のデリーへ。そこまではピースフルだったものの、インドの大都市に着くやいなや、様々に騙され、ぼったくられ、こっちの人は好きじゃないかもと言っていた妹。色んな人がいるよね。インドは広い。おつかれさま〜。



2人を見ていたら、約10年前に、初めてインドに来た時のこと、初めてこちらの布を見て、夢中になってしまった頃のことを思い出しました。彼女達のさりげない質問を受けて、私も最初の頃、こちらの文化や生活習慣、そして圧倒的な手仕事に、様々なクエスチョンマークが浮かんだよなと。そしていつしか違和感を抱かなくなっていることも多いなぁと。

10年、感慨深いですね。色んなシーンが思い出されます。プロジェクトが全く予定通りに進まないことにも、なんだか慣れてしまった。今、この記事を書いているShrujanでは、この2ヶ月半の間、週1で通い、20以上の刺繍やら織物のデザインを提出して、職人さんと制作してきました。しかし、未だに1つも完成してないんです。なるようにしか、ならないんだねぇ。